少女幻想について

id:narkoさんの日記をid:TRiCKFiSHさんからオススメしていただいて、興味深く読んでいたのだけど、萩尾望都の話とかは、むしろ自分の中で結論が出ちゃっているし、(昨日の相沢さんのような)あまりに突飛な読み方でない限り、読み方なんて一人一人違っていいじゃんと思うので、そこら辺は押し付けをしたくない(ましてや私は年少者)、よってスルー。仮に、あんた萩尾望都の読み方間違ってるよとか言われても、私にはこうしか読めないですし、これが私にとっての萩尾望都です。
で、id:narko:20040102を拝読させて頂いて、そこに松谷さんのコメントが絡んでくるんですけど、「ホットロード」の話ですね。実は私も未読で、彼女が萩尾望都の技術的な後継者(素敵モノローグを多用)で、最後に母性回帰していくという点だけは知っているのですが、そんな話読みたくないなと思い放置してあります。で、松谷さんのコメント。

▼また、少女幻想というのは、男性からのそれと、女性からのそれによって成立していて、その両者では意味が異なっていると思います。フェミニズム的にいえば、男性にとっては「従属させる」というエロ視線で、女性は「従属しなければならない」という切実な思いを描いていたもの。そこでうまく相補的な釣り合いが取れていたのですが、それを女性側から崩していったのが「少女幻想の崩壊」の内実なんだと思います。

というのですが。確かに幻想としての少女漫画というには、「ママレード・ボーイ」も「こどものおもちゃ」も深すぎる気がします(的外れなこといっていたらゴメンナサイ、私はこの世代なので)。漫画においては、少女幻想っていうのは成り立たなくなってきているのかも知れません。私は少女文化劣等生なので、少女的な漫画って、好んで読みませんし。
しかし、私の知る限り、少女幻想に主体的に埋没するカルチャーっていうのが、まだあるんですよねぇ…。そう、何度か話題にしている恋コスメなんですけど。
実は@コスメ経由でサイトが2ちゃんに晒されたことがあって、それは自分の過失も大きいのですが(誰が見ても不快になるような厳しい口調で恋コスメを糾弾したので)、よってあまりこの話題は口にしたくないのです。本当は*1。とりあえず提示するだけなら大丈夫でしょう。

  • 恋コスメといわれるものは大体口元・目元のアイテムが多く、ファンデやなんやは入らない。例えば化粧惑星トリートメントグロス。
  • 恋コスメのクチコミには往々にして周りの男性の少女漫画的な反応が記される。「これをつけていたら見られちゃいましたぁ☆」から「キスされちゃいました」まで。ただしそれは@コスメ広場内で何度か問題になり、アンケートまで行われ、最近は減少気味。
  • 恋コスメクチコミスト、もしくはポエマーとでも言うべきクチコミストが存在し、ヲチされる一方多くのクチコミストに模倣・追従・参考にされている。月間アクセスランキング(右側)に多く潜んでいるといわれる。またヲチスレには釣り師が何人かネタクチコミストを偽造している模様。

そんな感じです。私から見て、彼女達は「美しい、かわいいもの」を追求しているのではなく、「美しい、かわいいと云われるもの」を追求している感を受けます*2。つまり、主体性がないということ。ただし、その追求することにおいては、誰よりも主体的であるわけです。恋コスメと言われるモノはまさに「少女幻想」の正しい利用法であると思うのですが、どうでしょうか?
晒されない事を祈ります。

*1:あることないこといわれるのが堪えるので。

*2:紫の口紅、ベージュのチークなんかは恋コスメになっていない…ですよね?お姫様チックなモノ、かぐや姫リップとか白雪姫とかそんなことを言っている気が。