バンギャルさんたちの抱える齟齬がちょっとわかったぞぉぉお!

逆リンク!id:TRiCKFiSH:20040127
id:lepantoh:20040127#cでコメントしてくださった、ハラさん、Classさん、華様*1さん、ありがとうございました。お陰で謎が解けました。ただし、やっぱりそれじゃいつまでたっても温度差は埋まらない、という部分に関しては意見は変わりません。だからClassさんのようにバンギャルの説明をするんじゃなくて「温度差」の説明をすればいいんじゃないでしょうか。ちなみに私は今38度です。

バンギャル」というカテゴリが一人歩きしているような、ちょっと自分で自分の立場が遠くに上げられてしまったような、そういう語る人との距離感を感じるのです

特に上のClassさんの意見はとってもわかりやすくてバンギャルについて語る人たちはこの一文を読んでおけば変に暴走することもなく全国的に外と中の戦は平定されること間違いなしかと。バンギャさんたちには、この一文を常に心に持っておいていざとなったら四次元ポケットから出せばいいのでは。
んで、私はコメント欄にて『バンギャルという名称は、バンギャルさんたちの交流の中から便宜上うまれた一つの「自称」で、それがいつの間にか、外からの「他称」になっちゃって、とやかく分析されるようになってしまった。その対抗手段として、自分たちの目線に立つことを要求してもう一度「自称」を取り戻そうとしている、そんな印象を受けました』というウザッたい語彙をふんだんに使用した答えを返してみたのですが、それには理由があるのです。もうちょっとだけ、語らせてください。
みなさん、id:TRiCKFiSH:20040108#p1はお読みになられましたか?*2これが私が概念を引用した、「ネタ化」の原文です。この文章は個人的な体験談に基づいているのでわかりやすく、私なんか「ああ、あるなぁ」と頷きました。ここで注目したいのは、『ネタ化することで、もう一度「他者」の視線を取り戻すことができる』という所です。つまり、私はそれを踏まえて『ファンの子は自分たち自身をそれこそ「ネタ化」できているんじゃないでしょうか』=『自分自身を他者=外の人、目線からみて面白がることが出来ているのではないでしょうか』と書いているわけです。*3ところが一部の「他者の目線」は暴走してバンギャルについて語りだしてしまう*4。問題はそこだと思います。
そこを上手いこと「語ろう」とせず、「他者の目線」と「ギャップ」で笑いにしたのがピンクハレルヤと黒族なんだろうなーというのが私の結論です。……誰も指摘していないけどバンギャさんたちはピンクハレルヤなんかより外の人が好き勝手バンギャルを語るほうがよっぽど嫌そうですよマジな話。



バンギャル話経由で来ている人も多いと思いますので追記。
やっぱり元のid:TRiCKFiSH:20040120#cコメント欄を見てもバンギャル自体を語ろうとしている感じはあんまり見受けられない気がします。外の人としては、そこらへんはバンギャルさんたちが大きく騒ぎすぎな気もします。
ただid:ken-go:20040128「ピンクハレルヤ論争」での『しかしあからさまにパンピ:バンギャなどと一般社会と自分たちを二項対立化し自意識を保とうとするなんて、だいぶ幼稚なメンタリティーが残っていたもんだ』というken-goさんの意見は短絡すぎる気がします。二項対立にしているのはどっちなのか?という話になってしまいます。ここのコメント欄に寄せられる中の人からの意見が、ken-goさんの意見と全く対称的なのが興味深いですよね。
20年前にはまだ私は生まれていないので比較は出来ないですが、まず現代だと、若者の間に(ken-goさんが仰る通り)「無意識に近い部分でそういう差別化」をしなくてはいけないという脅迫観念がものすごいあって、それはバンギャルさんたちだけではなくて、所謂フツーにおしゃれしてる子たちの間ですらそうなのですよ。だから少女のバイブルはnon-noなのだと思うのですよ。私なんかから見ると、フツーでありたいのに個性を目指すフツーな人より、「変わっている」と言われることへの誇りと反発を失っていないバンギャさんの方が余程好ましいです。というか「変わっている」といわれる人が、そこに誇りを見出せなくなったら、「昇華」できなかったら、その人はただの変人になってしまう。
「変わってる」を突きつける側にも「どんな村にも自分たちと実際には存在しない平均的なフツーのひとたちを差別化して自分たちの居場所を確認しようとする意識はある」のだとしたら、この場合「あからさまにパンピ:バンギャなどと自分たちと変わっている人たちを二項対立化し自意識を保とうとするなんて、だいぶ幼稚なメンタリティーが残っていたもんだ」と言い換えることすら可能な気がするのですが如何でしょうか。

*1:もし読んでなければ萩尾望都のメッシュはやたらオススメです。あとこのサイトのイチオシは少年魔法士なるしまゆり)です。とまたも関係のない話

*2:もし「ここを読めリンク」を貼っている人で読んでいない人がいたとしたら、「ここを読めリンク」がいかに無意味で一方的かわかると思いますが、これは邪推かつ蛇足ですね。読んでるかもしれないし

*3:Gacktの売り出し方にも通じるような、についても一応弁明。彼はその容姿やスタイルが周りの人からどのように見られるのか解っていて、同時にコミカルな一面を見せてギャップを売りにしているのではないか?ということです。たとえば「家では裸」で、「地震は予知できる」というような言動です。それが数奇な目で見られることは解っているけど、それを逆にパワーにしている感じ。上手く言えない。

*4:lepantoh、おまえもか