同時に、伊藤さんの新刊の批評を読む

うーん、そもそも「漫画はつまらなくなった」という言説を自分は共有できていない。
手塚もきちんと全部読んでないし(BJ、火の鳥新選組、バンパイヤだけ)。
そうしたら、「若い人にはわからないだろう」的な批評が散見されたので、
うん、わかんない。と安心したような疎外感(?)、矛盾する感情を抱いた。
 
それに、本当に死んでいっているのは少コミ系雑誌だと思うけど
伊藤さんはご自身で少女漫画に疎い、と認めてしまって、結果殆ど言及されていない。
本書の中で、伊藤さんは、漫画を語るときエニックス系に触れないのは何故か、という疑問を提示している。
もちろん少女漫画を語るときにりぼんやちゃおやなかよしを語らないのは何故か、と
自分にとっては耳の痛い話ではあるのだけど、
でも結局その部分(=あまり語られない少女漫画)をカットしてこの本は成立しちゃっているわけで。
自分の周りに置かれている漫画環境や漫画言説と、この本があまりリンクしていないのが残念だなーって。
内容批判以前にね。