ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔、私向きの映画ではない。

WOWOWでやっていたものを録画。まぁぶっちゃけた話原作のファンでもなく所謂「映画好き」でもない私なんかは、話題になってるから見てるけどそんなに楽しめない作品ですよね。どこが面白いのかわからないです。映像は綺麗で凄いんですが……。この作品の誉め言葉が「原作の世界観を見事に再現している」一辺倒な理由が垣間見える第二部。
ところで私は挙げ足とりをするような映画評はよろしくないと思いますし、原作読んでない者としてはそれなりの謙虚さというか差し出がましく批判しない精神を持ち合わせるべきことも承知していますが、一つだけ。谷vsウルク=ハイ戦があまりにつまらなすぎます。それこそパイレーツ並とまではいかないかもしれないが、あれは酷いがこれも酷い。
勝ち目のない少数vs多数の戦いだからこそ作戦が重要なんじゃないですか。砦が強固なら普通に門を破ろうとするわけで、扉を丸太で突き破ろうとするくらいホグスワースとルミエールでも予想できるのですよ。この映画では「扉を守れ!」とか言われてから漸く人間バリケードでおしくらまんじゅう。もうね、ア(自粛)。作戦の面では『ラスト・サムライ』はおろか『美女と野獣』にも遠く及びませんよコレ。だれかアルグレンさぁぁんを呼んできて。で結局オークに扉を破られ、侵入を防ぐためにアラゴルンギムリが扉の前で必死に防衛、その間後ろで扉に板を打ち付け補修。……アホ?お役だちキャラ・レゴラス君が縄を投げアラゴルンギムリを救出すると、予想通りまたもや門は即効で破られます。補修からわずか一分。しかも画面からフェードアウトして破られるシーンがさり気なく描かれているという配慮。もう何が何だか。目茶目茶ですよこの映画。そして結局その後すぐ全軍撤退。
オークの中の人も大変だなと思ったらなんと、女子供が隠れている奥の門もバリケードはナシ。これには参ったね。「この国の女は剣が身を守ることを知っている」とかなんとか言いながら男たちが戦っているときに抱き合って泣き震えていただけかい。もしかして檻に入りたくない云々はバリケードがないことの伏線ですか?そう考えると納得できる……わけもなく。オマエら一回BASARA全巻嫁。自分で考え自分で決めろ、それぞ新しい国ぞって音読してみろ。こちらも丸太で突き破られ始めて慌てて木材を調達しています。脱力。結局この戦いでわかった人間エルフ側の作戦は退却を二回したというだけで、驚異の映像とかスケールという以上の驚異の作戦とストーリー。殲滅戦だおりぁぁあという砂漠の虎みたいな思考じゃこりゃ人間滅びるわ。エルフもご苦労さまです。
何だかんだ言って王の帰還は劇場に観に行く予定なんですが(笑)、ちょっと期待はずれだったなぁ。映像だけ。