スプリンター、クライマー、TTスペシャリスト

とかなんとか言いましたが、実はエースの器、ってのがなかなかいないんだな。山を走れて、TTに遅れない選手っていうのが中々いないので、チームによってはスプリンターやクライマー(山登り選手)がエースだったりします。
USPSCSCフォナック、エウスカウテルなどを別とすれば、チームにはスプリンターという選手がいます。解りやすくいえば、瞬発力に優れた選手。マッチョ型。ツール・ド・フランスのようなレースでは、総合優勝(きいろ)を狙うことは出来ません。だって体が重いから、山が走れない。マッチョな選手は80キロくらいありますが、山を走る理想は70キロほど。その差10キロなのです。ところが差がつかない平地ステージでは、ゴール前100メートルでスプリンターたちの「集団スプリント」が見られます。ツール・ド・フランスでは21のステージ優勝も大きな名誉。それに向けてスプリンターは、どんなに辛くても頑張って山を越え、ゴールのパリのスプリントに参加しようとするのです。
逆にクライマーは山を登るのが得意な選手。なぜ総合優勝に絡めないかというと、TT(タイムトライアル)という一人で平地を40キロほど走るのが苦手だからです。しかし、それでも山を盛り上げてくれるクライマーはツール・ド・フランスの花形。私は山岳ステージが一番好きです。
TTも山も走れる選手はオールラウンダーと呼ばれます。