今後の更新予定のお知らせ

前日の日記で予告したように、本日より数日間において、久しぶりに少女漫画の批評をしようと思います。思えば2年前、批評をする場をもとめてはてなダイアリーを開設し、なんとか少女漫画出産史を上梓しましたが、いつのまにか日々の日記や漫画の感想を書き散らかす場となっておりました。これ以上わき道にそれてはいけないとアフィリエイトみたいなことはせずひたすら漫画の感想を書いておりましたが、本当はこれではいけないなぁと思っていました。個人的にね。
以前、私は24年組的少女漫画主人公は自立と主体性獲得を目指している、といったことを言っていたのですが、それとは別に、主体性を持てない少年というものが描かれたことがあります。それが萩尾望都『メッシュ』でした。メッシュという作品で萩尾が描いたのは、
   父親を殺せるなら死んでも良い/母親に認められるなら死んでも良い
という不思議な二律背反でした。そしてこの図式は、少女漫画のなかでひっそりと受け継がれていくのです……。死を与える父が生を輝かせ、生を与えた筈の母が死の夢を見せる――一連の少女漫画史をどうぞお楽しみください。