思い付きを記録しないなら忘れるがいい、みたいななるしまゆりの理論

硯萌え

一度書いたのに全部消えたお……
さてさて色々と漫画読んでいて、ここ一週間くらいで多分10冊ちょいは読めたので満足なんですけど、ちょっと色々くすぶっているものもあり、おいおい書いていければと思うのですよ。具体的には木原敏江の『アンジェリク』がダメだったとかモリエサトシキーワード化されていない嫌な予感)天才疑惑がかかっているとか、まぁそんな感じなんですけどそーおもってたら電車の中で急になんか変なことが思い浮かんだのでメモる。
 
なるしまゆりの「○○な世界なんて滅びればいい」「××な俺なら死ねばいい」みたいな理論がとても好きで、たまに真似して使っているのだけど、そんなことを幽遊白書の雪菜さんも云っていたなぁと思い*1、そう考えると新大陸が氷河の国の鏡写しにしか見えなくなり、あの出産システムとか、永久輪廻のプログラムとか、異種との交配とかがもうモロにそうとしか思えなくなった。となると飛影はレイ・ジーンだということになってしまう。それだけはなんかヤダ!博士すきだけど!メモおわり
 
まぁね、そんなことを繰り返し呟くひとが作中にいるにもかかわらず、彼女のメッセージは常に、○○だろーが××だろーが俺は生きる、みんなを救うっていうところに帰結する。どうしようもなく死に値し、死に調和し、死に魅かれるようなキャラクターが、苦悩の中から生きる意味を発見し、脱出し、そしてもう一度「生」を高らかに宣言するのがなるしまゆりの漫画なのだ。だけど彼らはとてもとても暴力的で、レイプしながら他人を助け、人を殺すことで世界を救おうとするのでややこしい。私はそういう汚れることを恐れないキャラクターたちを愛してやまないけれど、往々にして行動力のない=平和主義に見えるデカダン主義者たちの方が正しいように見える。そうして、もはや正しさなんてわからないという領域に読者は嫌でも達せられ、そこではただ単に、そんな風に傷つき足掻く人々を、正しさなんていらないと言って泣く弱さを、切ないほどに愛しいと思う気持ちだけが残る。
 
みたいなことを書こう書こうと思っていたら原獣文書の発売が6月にのびました。先生それは初夏です。

*1:たしか心まで凍てつかせなければ長らえられない国ならいっそ滅びてしまえそう思いますとか云った筈