"So You Think You Can Dance"第2シーズンが終わってしまった。


You Tubeの恩恵にあずかって、ダンス好きな私が1ヶ月ほど前から毎回チェックしていたアメリカのダンス・オーディション番組"So You Think You Can Dance"。大ヒットした"American Idol"方式のダンス番組としてFoxが製作している。アメリカではもうひとつ、素人の芸能人がプロのダンサーと踊る形式の番組があるのだが、なぜかこちらの方が日本に輸入されてしまったらしい。出てくる芸能人も微妙だし、ボールルームしか踊らないので一度も見ていないけれど。


イギリス人の友人に聞いたところ、イギリスにも同じようなスタイルの番組があるらしく、彼曰く「めずらしくアメリカよりも前にあった」とのことだから、クイズ・ミリオネアのような英国発の番組とはいかないまでも、アメリカン・アイドルのスピンオフとして企画されると同時、このイギリスBBCの番組"Strictly Come Dancing"も参照されていたのかもしれない。また、オーストラリアにもABC製作の"Strictly Dancing"というオーディション番組があり、英・豪共に2004年のスタートであるため、結局オリジンははっきりとしないままだった。


どちらにせよ、私にとっての最大の違いはYou Tubeに流れているか、到達しやすいかどうかというもの程度なのだが。




見始めてまず驚いたのはTravis Wallというダンサーだ。身長が低く決して体格に恵まれているわけではないのだが、おそろしく技術力がある。バレエで言うピルエットも、アクロバティックなバック転もさらりとこなしてしまう。低重心を生かしてボールルームダンスにもスパイラルを取り入れる形式は審査員にも絶賛された。彼自身はダンス講師だが、ボールルームの経験だけはなかったという。しかし、だからこそ彼のボールルームは見ていて本当に面白い。
また、女性陣では全てのタイプのダンスをこなしたことがあるHeidiの実力が頭ひとつ抜け出ていて、Travisと組むと非常に良い。他の女性ダンサーもみな柔軟なのは当たり前で、ジュテやピルエットをこなしたかと思えば、次の週にはヒップホップを踊り、次の週にはブロードウェイで観客を湧かせたりしている。この番組では、くじ引きでダンスのペアと種類が決まるが、投票は個人に対して行われる。また、ボトム4と呼ばれるその週のパフォーマンスが思わしくないコンテスタントは自分の得意なダンスをソロで行うことが出来る。


個人的に注目していたのは、唯一の訓練をうけていないダンサー、高校を卒業したばかりのIvanだった。童顔のヒップホップ・ダンサーは、Travisとは対照的に、テクニカルではないが素晴らしい体格でペア・ダンスをこなしてしまう。女性陣はそもそもかなりのテクニックが必要とされるのだが、男性に関してはそうでもないということが分かると同時、その無垢性で女性審査員を骨抜きにしては「ああ……I love you……」と言わせているIvanとTravisは、非常に面白い戦いだった。基本的に、女性のファンが多く、男性のパフォーマンスが終わると黄色い感性とお手製のボードが飛び交う。


しかし、そんなIvanは最終決戦の1つ手前で投票により追放された。そして男子2人、女子2人のダンサーが2週間踊り、ついに優勝者発表! シーズン2の優勝者は、なんと……Benjiだった。彼は、たしかにカリスマ性があってブロードウェイで主役をはっていそうな人なのだが、ロックン・ロールやブロードウェイばかりを抽選で引いており、いまいち実力がつかめなかったコンテスタントだった(最初から見ていないからかもしれないが)。一方Travisは、ヒップホップ、クイックステップ、アフリカン・ポップ、スムーズ・ワルツ、パソドブレ、コンテンポラリーと何をやらせても器用にこなしていたため個人的には評価が高かった。まあどちらにしろ、これから皆で仲良く全米ツアーをするあたり、エンターテインメントの国だなあと思わせる。シーズン3も楽しみだ。




それでは、個人的な表彰。

  • Best Dancer: テクニックではHeidiだが、面白かったのでTravis Wall。

パソドブレ

ステップすげえ

  • Best Couple: もちろん、Travis and Heidi。

African Pop 

50秒〜1分10秒までのルーティーン!曲好き度No.3

  • Best Solo: Ivan's last solo

Hip Hop 

かわかっこええ

  • Best Routine: Ivan and Allison's Hip Hop

Sexy Love

この後Allisonが追放されたのはビックリ。曲好き度No.1

  • Best Opening Act: Top 6 Contemporary

Mia's Contemporary

コンテンポラリーを見直した。曲好き度No.2