意外にも中期くらいまでが面白くてインデュラインあたりはあんまり面白くなかったです(多分、最近のは自分が知ってるからかな)。
とりあえず印象に残った人は、ファウスト・コッピ。ファウストっていう名前から何か変なの想像してました。ライバル、バルターリと共にイタリアを代表する選手で、敬虔なカソリック、野性的なバルターリはイタリア南部の農民層に支持され、逆にジャンキーのようにヒョロく、骸骨のような奥目で、知的で上流階級な雰囲気のコッピは北部の工業層に支持されたというのが、自転車選手の当時の影響力をうかがい知れて面白いです。コッピかっこいい。
そしてレモン。散弾銃の事故から奇跡的に復活したのは知っていたけれど、「鼓動の度に背中から30cm血が吹き出ていた」ほどの怪我だったとは…おまけに30発も体に鉛を喰らっていたとは…ある意味アームストロング以上に辛そうだ…。
そしてエディ・メルクス!息子・アクセル・メルクス(いい名前だ)しか知らなかったので、「メルクスこそ至上最大の自転車選手」って言われてもピンとこなかったけれど…年間50勝(普通数年の選手生活で50勝出来たら良いほうだ)だなんて!マイヨ・ジョーヌマイヨ・ヴェールマイヨ・グランペール独占を成し遂げたのはメルクスだけだ。信じられない。
最近の項がつまらなかったのは、ツァベルやジャジャ等の記述が少なかったから。きっと昔の項でも、書かれなかったことは多かったのだろう。願わくば、あと50年くらい前に産まれて、メルクスやイノーを見てみたかったと思ったのでした。