ケチャップマヨネーズ いくえみ綾 ★★★★★★☆

表題作は雑誌で既読だったんだけど、忘れかけてきたので購入。この人はどうしてこう、感情のひだとでも言うべきものを捉えられるのだろう。中期までの萩尾望都もそうだけど、その繊細すぎる鋭敏すぎる感覚が恐ろしいです。短編三篇を収録。

  • ケチャップマヨネーズ……やらしいタイトルだけど内容は幽霊とぼくの思い出って感じ。凄いとしか言いようがない。タイトルの秀逸さは読めば解る。読まなきゃ解らない。
  • 水の春…若いなぁ。思春期のトキメキの裏には猛烈なまでの諦めと冷めが待機しているのだ。
  • アイスクリーム チョコレート…茅野キタ――!!「ハニバニ!」二巻収録の「ラブレター」にも登場する茅野が出ていてビックリ。あいかわらずいいキャラだ。日本昔話のような顔をしているのだ。素敵だ。