おまけ――自虐

でも私が犯罪者にならないかというとそれもまた不安で、たとえば去年の年末に書いた文章の冒頭は、

今年ネットを騒がせた二つの事件。長崎の12歳の少年は、「男は女になれると。あっこ(注・あそこ)なくなったら、女になれると言われて、ボクも同じことされそうになったもん。」と言った。ゴスロリ少女は、「生まれ変わったら何に成りたい?その理由は?」という質問に「男に成りたい 外性器が欲しい」と答えた。12歳少年は、母親をあの女と呼んだ。ゴスロリ少女は、「父母の事が好きですか?何かしたのなら父母のした事を許せますか?」「もう大嫌いです 許しません」「父に一言申す!」「うるさい(声が)」「母に一言申す!」「うざい(触るな)」と答えた。だからどうした?異性化志向と親への嫌悪。ただそれだけのことなのだが。

だったのでした。私は長崎12歳が性器を切断したと知った瞬間、「ああ、これは多分自分にするべきことを相手にしたんだろうな」と思いました。そしてほぼその通りでした。
サカキバラは私の一つ上で、私は彼が逮捕され、そして中学生だと知った時、とっさに「嘘だ、中学生にそんなカッコいいことが出来るわけない」と口に出して言ってしまったりもしました。その場に居合わせた父母に散々叱られて泣いたのを覚えています。自分でも事件を聞いてカッコいいなんて思っていなかったのに、口を突いて出てきた言葉がそうだったのでビックリしたものです。
小学校5年生の時には真剣にある人を殺す方法を考えていたし、小学校三年生の時は自殺を決意して朝の3時に目覚ましを合わせていました。そんな私は、若年にして犯罪を犯した人々にどうもシンクロしてしまうのです。