音楽について(ネタバレなし?)

やはり本物の舞台歌手に対しては劣るのですが、劇場マジック?であまり気になりませんでした。大音量だからかも知れません(ライブなどでも、実際聞くと普通な歌が、DVD等ではどうしようもなかったりします)。クリスティーヌの甘ったれた声は、あの容姿と年齢にはマッチしています。ラウルは歌い方は優しいのですが、普段の話し方はもっと鼻につく感じで(笑)、結局ラウルは描かれかたが足りないんですよね。それは勿体無いなぁと思います。ジェラルド・バトラーは、に力強く攻めてくるボーカルがセクシーでよいです。こんなセクシーな童貞がこの世に存在するんでしょうか、という疑問は残りますが(でも顔がネックで押すに押せない怪人がセクシーなのは確かです)。ちなみにパンフレット(うまれて初めて買った)では監督が、ファントムとマダム・ジリーとの間に何かあったというのは匂わせつつも、「ファントムは人に触れたことがない存在」と断言してしまっています。 
 
所々、歌詞が変わっているところがありました。以前も指摘した『Think Of Me』のラウルのパートのストーリーにあわせた変化、『Prima Donna』ではいくつかのパートが削られてしまっているという変化もあるんですが(その所為かスカスカな印象)、『Music Of The Night』の"Softly, deftly, music shall surround you"のsurround(取り囲む)がcaress(愛撫する)に変わっていたのは、二人の関係の映画における変化を表しているなぁと思いました。よく考えて作られてますよね。
ミュージカルでは歌だった部分が台詞になっている部分も散見されました。『Music Of The Night』の最後"Come, we must return. Those who run the theater will be missing you."という歌詞が台詞になり、実質これがファントムの最初の台詞だったんですが、その違和感ったらありませんでした。急にファントムが普通の人に見えました。それからもファントムはちっとも喋らないで歌ってばっかりいた気がしますが、音楽の魔力ってすごいなー。歌ってるファントムは堂々として別人のようなのです。
iTuneのPoint Of No Returnの再生回数だけがやたら多い。