エロイカより愛をこめて(1)〜(3) 美しいパタリロ……みたいなもん?

エロイカより愛をこめて (1) (秋田文庫)

エロイカより愛をこめて (1) (秋田文庫)

ドリアン・レッド・グローリア伯爵(ことエロイカ)はイギリス窃盗団のボス。夜な夜な気に入った美術品を盗み出しては、高額を請求して生計をたてている。そんなナルシストで男色家の伯爵とは決して関わりたくないと思っているNATO情報部のドイツ人クラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ少佐(こと鉄のクラウス)は、任務で赴く先々でエロイカに遭遇してしまい――?という話。
うーん。「少女漫画の名作を読み返そう」という自分のムーヴメントに押され、3巻まで我慢して読んだのですが、かなりふざけたコミカルな展開で、あまり面白くはありませんでした。何巻から面白くなるのでしょう。もっともずっこけたのは、伯爵がはいているパンツの刺繍にマイクロチップが隠してあるから、という理由で完全へテロの堅物クラウスが男爵のケツを(文字通り!)追いかけるというエピソードです。尻を追いかける、というのは時折耳にする比喩ですが、『花より男子』しかり実際に作品化するとものすごくインパクトがあるのだなぁと思いました。『少林サッカー』しかり。
3巻の解説を書いた軍事評論家の岡部いさく氏が、鉄の(となぜかロイ・マスタング風に呼んでみた)が使っている武器・戦車・(初期を除く)飛行機がリアルだと褒めちぎっていてびっくりした3冊。