『バタフライ・エフェクト』と『宇宙戦争』と映画特有のアレ落ち
バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション [DVD]
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2005/10/21
- メディア: DVD
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去年のうちに見た映画の中では『宇宙戦争』が一番興味深かったし、そのあとスピルバーグが『ミュンヘン』を撮って、ラストシーンに9.11を流すいい序章になっているな、と思ったんだけど(でも残虐描写苦手なんでミュンヘンは見ないよ?)、個人的には『バタフライ・エフェクト』の方が更に好みだったので、つまるところ2005年の映画ナンバー1は『バタフライ〜』です。でも昨日の日記を見ていただければ分かる様に、首を長くして待っている映画が全く日本に来る気配がない状態なのでそんな状態でナンバー1もクソもありませんけど。
萩尾望都でいうと『金曜の夜の集会』とか『酔夢』な感じ。とりわけ酔夢の、空間とか時間に刻まれたトラウマを解消するために世界がいろいろなパターンを試して調整しているイメージはなんだかそっくりです。やっぱりそこは『銀の三角』でしょうな。っていうか『銀の三角』は、漫画SFの最高傑作とか言われることもあるだけの作品で、なんでもあてはめることが出来ちゃうので「○○は銀の三角だ!」は禁止ワードにした方がいい、と思いました>自分。
あと、登場人物のアクセントの所為だとはおもいますが多分チラホラ誤訳があると思います。このDVDに英語字幕がついていないのでなんともいえませんが、
エヴァン:I want to do something special for Kelly tomorrow night.
So if I said I need some help from you, we're brothers.
級友 :That didn't bother me.
の級友の字幕が「やなこった」になってますが正反対で「そんなことはなんでもないよ」の意です。didn'tになっているのはif仮定法で時制がズレているからで、確かにすんごい聞き取りづらいんですけど。
それでもって『宇宙戦争』と『バタフライ・エフェクト』のオチにかなりどうでもいい共通点があったのでメモ。基本的に読まないこと推奨。
そのオチというのは、映画を見てて普通に分かるオチというよりは、例の所謂映画好きによってあとからなされたウザったい解釈のことで、たぶんそれが故に私は所謂映画好きというものを激しく憎んできたのに、何故か『宇宙戦争』ではそのオチを大絶賛賛同中というものすごい矛盾の中におります。だってあの息子が生きているのだけは絶対に変。その一点に於いて私は宇宙戦争のラストはトムちんの妄想であるという説を支持します。そしてなんと『バタフライ・エフェクト』にも同じようにアレは主人公の妄想でタイム・トリップものではないという説が主にhttp://www.imdb.com/title/tt0289879/board/thread/30008044こんな感じで主張されてたりするようです(リンク先はimdbのアカウントが無いと見れないかも知れません)。ま、その後のレスですぐに「それは全ての映画に適応できるのけどナー」ってな突っ込みが入っているんですが。彼の主張としては“アシュトンが精神病院にいた最後の現実が「本当の現実」であり、そこで精神科医のオッサンは「日記などない。全部チミの妄想だよ」というから”というところが核になっているっぽいです。