自分はむしろ「過履修」→「受験失敗」の環境にいた気がする。

lepantoh2006-10-31

ちょっと前のことになるし、新指導要領のぶっちゃけ施行前なんだけども、高校の必修履修規定は情報以外ほとんどかわりがないので、ちょっと考えてみた。
うちの高校は今回の騒動と無縁だったんだけども、むしろ余分なものまで履修させられまくった気がする。保健・体育や芸術、家庭科なんかはふつうに受講したとして、実際、受験に関する科目を、どれだけの単位を取れば卒業できたのかを考えてみた。

国語総合  +現代文、古典Ⅰ、古典Ⅱ
世界史B、日本史B  +地理B
現代社  +倫理
数学Ⅰ  +Ⅱ・Ⅲ、A、B、C
生物IB、化学IB  +物理IB
英語(オーラル、リーダー1、リーダー2、グラマー)

数学ってⅠだけ履修すれば良いんだ……しかも物理もあんなに苦労したのに履修しなくてもよかったんだ……(逆の発想)!
自由だった科目は、自分にとって一番簡単だったものを左に並べた。+以降の赤文字は、履修しなくても卒業できた分らしい。数学を全部履修したけれど(正確にはCは行列まで)、私は文系である。うちの高校では、文系でもみんな、生物3科目+数学ほぼ全部を履修させられた。一方お隣の高校は、数学が1Aまでで高1で履修が終了するのに加え、受験に関係ない科目はAやIAも選択できて簡単だったんだけど、うちは全部1Bだったので負担は倍増。数学がわからないとわからない物理なんて壊滅状態だった。ちなみに理系の人も、古文漢文は当然のこととして、やっぱり世界史・日本史・地理を全部履修していた気がする。世界史は最後までいかないし、日本史は現代史からだったけど。
なんでそんな非効率的なことをやっているか、というと、うちの高校は進学校もどきの癖に国立大学への進学実績が思わしくなかったからだ。最初の方から甘やかして手遅れにするよりは、とりあえず詰め込んで足場を固めさせたかったというのが見え見えだった。それでも、大抵の学生はカリキュラムのことなんぞろくすっぽ調べず入学してくるもんだから(自分含め)、どいつもこいつも文句たらたらで、恐ろしい速さで授業が数学ⅢやCに到達した頃には、文系の1/3くらいはアレルギー反応を起こしていた。アレルギー反応を起こさないで、学校の思惑通りに国立を目指した人々も、模試を受けるたびに余分な勉強をしないで3教科に力をつぎ込んできた奴らと、本当はダーワセやKOなんてメじゃないけれど滑り止めで受けている奴らとの間に挟まれて焦りだし、ものの見事に国立志望から脱落しまくった。国立を受ける予定だった私は、周りのドロップアウトやセンター前の数学・理科にそれはそれは追い込まれ、酷いストレスに悩まされたが、実際に蓋をあけてみてもやっぱり30人くらいしか国立に受かった人がいなかった。約1割。散々である。
そんな私にとって、受験における不平等なんて当たり前のものすぎて、なんだか今回の「不平等だ!補習させろ!」の波には全然乗れない。試しに「過履修」がないか調査してみても面白いかもしれない。自分はなぜか途中で数学Ⅲと運命の出会いを果たし、数Ⅲくんのことがとにかく好きで好きで仕様がなくなったのでまあ良かったけど、地理なしで世界史最後まで&物理じゃなくて地学だったらもっと良かったのに、とは今でも思う。