よくわからない

更新が滞っていてすみません。年末には今年の面白かった漫画などを特集したいと思いますので、少々お待ちください。


さて、よくもわるくもよくわからない、と思った文章があったので自分メモ。
負け組日記 - 「女の子ばっか被害者かよ」「醜い女装の子」
リンクするのに気が引けてしまってメタリンクです。ごめんなさい。


まずわかんないのが「女の子をからかう男」というのがそんなにも「定型」であるか、というところ。具体的な作品名がないのでさっぱりわからないし、挙げられても読んでいない可能性が高い。いくつか思い当たるけれど、そんなに「定型」なのか、という疑問がぬぐえず。
「醜い女装の子」に関して、わたしも以前まったく同じような提案(放浪息子は醜い女装の子を描け)を提案していたら、本当にそのように物語が展開した、ということがあったので大筋としては賛成なはずなのだけど、やっぱり加藤君とそれを「嘲笑した」高槻という描写を乗り越えられてはいないと思う(ていうか認識しているのかな、そこらへん)。そこで加藤とあの不細工なTVの子を分けるものが何なのかわたしにはさっぱりわからなかった。だから私は「身悶え」なんかできない。
ちなみに「女の子ばっか被害者かよ」というけれど、その点は問題を混乱させている印象を受けた。女の子の悩みは多々あるが、あくまで「漫画におけるTG」という一点においては女の子はひたすらに自由だ、というだけの話。ただし、その女の子の問題を少年に仮託しなくてはならないことのねじれも同時に発生している。いっぽう男の子にはストレートを強要する論理が根強くあってそれが「漫画におけるTG」を難しくしているのかもしれない。しかしそれが「女の子が被害者」であることや「腐女子の市場で」の「美しい女装少年をネタにした」ことと対比させられているのは不思議。たとえば藤本由香里はそこに男性の去勢恐怖を見出しているわけだし。


そもそも
>腐女子の市場では美しい女装少年をネタにした作品が数多くあるが
昔メモした女装漫画リストより。
のーぶらバーコードファイター艶姿純情BOYHONEY2スキップきらきら迷宮天然はちみつ寮BOY'S KINGDOMりっちゃんプリティグッドけだものだものライバルはキュートBOYゆびさきミルクティーボクの二つの翼ラバーズ7椿ナイトクラブ……。それはほんとうに腐女子の市場だけなのか疑問。ゆびさきミルクティーはガチ。


全体的な趣旨は「女の子ばかり苦悩していることになって、腐女子は女装少年をネタにして、それは『苦悩したぼく』や醜い女装や長崎の子を貶めてきた」という風に理解したけれど、間違ってないかしら。だとしたら「女の両性具有、男の半陰陽」とまったく対照の論点だということになり、興味深いことは興味深いけれど見落としている点も多いように感じた。ブクマコメントが好意的なのも謎。
よくわからなかった。