それいけ木星探検隊☆

「プラネテス」についての一考察

日々記―へっぽこライブラリアンの日常―さんにリファもらっていたのでご紹介しておきます。
元々は「イノセンス」への敵対宣言――プラネテス4巻感想とその続きの無垢で純真で汚れをしらず清く正しく美しく名もなく清楚なアナタ、『プラネテス』という記事があって、それに対してのご意見です。有難うございます。

私には、フィー姉さんの求めたイノセンスが偽善であり、過剰なイノセンスはすなわち自分の手を汚したくない(他の人の手は汚れてもよい)ために他者に犠牲を強いるという迷惑なエゴにすぎないと否定する心もまた強烈なまでにイノセントであると感じられたのですが。

この手のやりとりはループしますね(笑)。しかし勿論上の一文は揚げ足取りではありません。確かに私自身もイノセントを守りたいからイノセンスを糾弾しているのかもしれないです。っていうかそうです。
自分的にはイノセント保持っていうよりか自己保身ですね。今まで「私は悪くない、責められる位なら死ぬ」っていう人間に会ったことがない人は幸せだと思いますよ(笑)。ちなみに無垢の発する‘死ぬ’って大抵アンタを殺すと同義です。ホント無垢ってコエーんです。これ以上語るつもりはないです怖いんで。
 
巷では「成長物語」のように受け止められている感のあるプラネテスが、実は「逆行物語」である可能性――そのもう一つの視点を提示するのが、ティーンエイジャーにしか出来ないことなんじゃないか、そう思うので、やはりわたしはプラネテスを告発し続けます。
ちなみにアニメでは、様々な人が作っているのでその点が別な形でカバーされているようです。

なお、原作とアニメが互いに補完していると自分が感じた具体的エピソードは以下のものです。

  • 原作2巻でタナベのとった行動(宇宙葬の棺桶ジャック)に対するフォロー
  • 空間喪失症にかかったハチマキを救うためのタンデムミラーエンジン見学を果たせたいきさつ
  • 木星行き二次試験におけるロックスミス博士の冷徹だが明晰な判断
  • デブリ課に異動したクレア(アニメオリジナルの辛い過去を背負った女性。いわばもうひとりのハチマキであり、ハキムでもある)のタナベ批判