アカデミー賞司会者が共和党の副大統領候補サラ・ペイリン氏にまつわる偽善を笑い飛ばす動画


今年のアカデミー司会者でもあったコメディアン、ジョン・スチュワートが共和党の偽善をめっためったにこき下ろす「サラ・ペイリンジェンダーカード」が最高に面白い!
まずはジョン・スチュワートが取り上げるのはカール・ローブ氏。「彼女は州知事になる前にはアラスカで2番目に大きい都市の市長だったしね」との発言に、ジョンは「ローブは彼女が市長だったことにずいぶん感銘をうけているようだ……9000人の住む都市のね!」と笑い飛ばし会場も爆笑。「きっと彼は先月、20万人のリッチモンド・ヴァージニアの市長であり、現ヴァージニア州知事のティム・ケインオバマ氏の副大統領候補リストに挙げられた時にも同様に感銘したんだと思うよ!」
次にローブ氏がについて淡々と意見を述べる動画が。「彼は3年間州知事だ。その前、彼はアメリカで105番目の都市の市長だ。Richmond Virginiaには敬意を表するが、それでもToula Vista California, Loura Colorado, Gilbert Arizona, North Las VegasやHenderson Nevadaより小さい、大都市なんかじゃない。米国の副大統領をこなすことが出来る人間だとは思わないね!
すかさずスチュワートは「どうもローブさんは、経験については真っ二つに分かれた意見を持っているみたいだね!」画面のローブ氏が2つに割れる。「1個増えるごとに僕は睾丸を失っちゃうよ」


これは序の口で、FOXの有名キャスター、ビル・オライリーがペイリン氏の17歳の娘が妊娠していることについての発言では、「何百万ものアメリカ人が10代の妊娠にかかわっている。そして社会がその父母や子どもをサポートしなくていいというのなら、これはもう個人の問題だ。ペイリン州知事とその家族をこの一件でジャッジするようなアメリカ人もいるだろうが、事態が沈静化することを願うよ」とコメントしているが、ブリトニーの妹ジェイミー・リン・スピアーズが16歳で妊娠した時は、「ブリトニーはショックだとコメントしているが、当然だろう。まずこの咎は、娘をコントロールできなかった両親にいくべきだろう。…信じられないマヌケだ!」とコメントした様子も。スチュワートは「このマヌケが!」と応酬。


さて、問題はさらに性差別の問題にも。FOXのSean Hannityのインタビューにこたえて、ディック・モリスは「娘の問題について、彼らはバイアスががったメディアから容赦なく厳しい質問を投げかけられている。19ヶ月間闘っているオバマ氏よりもだ。男性はこういう経験はしない……これは社会に根ざした深い性差別なんだ」と答えている。スチュワートは、「性差別って……とっても深い!これってまさにヒラリー・クリントンが面した性差別にそっくりだよね、ディック・モリスさん?」と問いかける。過去のインタビューで、「もし女性が大統領になりたいと望むなら、彼女は自分のジェンダーを理由に不平を言ってはいけないんだ。もし中東やロシアや中国の男たちが彼女に当たってきたらどうする?私たちは大統領に「男の子が私に当たってくるわ!」なんて言わせるのか?これがヒラリー・クリントンがいつもすることなんだよ。攻撃を受けると、すぐにエプロンの紐の後ろに隠れようとする」と答えているモリスを「ディック・モリスを弁護して言うけど、彼はクソ無能なんだよ」と庇うやさしいスチュワート。


極めつけは女性の性差別。「ディック・モリスだけがヒラリーがジェンダー・カードを使っていると思っているわけじゃない。」ナンシー・フォッテンハウアーもそのひとりだ。「もし人々がジェンダー・カードを使って、もしくは被害者・カードをつかってヒラリーを助けているつもりなら、逆効果だわ。彼女にとってはやってはいけないこと。私たちは大統領にジェンダー・カードを使ってほしいとは思わないもの」。彼女はマケインのシニア政策アドバイザーだ。「何が来るか想像できるね?」とスチュワートはにやり。


ナンシーは複数のインタビューでヒラリーを“女性として”糾弾。「私はこういった攻撃の本質は、彼らが家族を巻き込んでいて、しかも家族が彼女を女性として軽蔑していることから来ているんだと思います」「疑問なのは、彼女には若い子どもがいて、女性的な面でも女性としての面でも(feminine perspective or female perspective)、今まで見たなかでもとんでもなくひどいダブルスタンダードだと言えます。」


「なるほど。今まで見た中でもとんでもなくひどいダブルスタンダード? どうも僕は君が見るべきビデオを持っているようだ!」


ペイリン氏は今年3月、「こうやって女性候補として立候補して、ありとあらゆる愚痴や行き過ぎた批評を聞いていると、いつもこんなことは私たちのためにならないわって思ってたわ、つまり、一生懸命働けば、自分自身がもっと上級で、有能で、良い候補者になれるってことを証明できるって」と強かに述べていた。


日本人に生まれてよかった!
とてもじゃないけどサラ・ペイリンを支持する馬鹿とは仲良くなれそうになりません。


共和党とFOXのインチキにはもううんざり。
ペイリン氏は「プロ・ライフ」を自称するバリバリの福音派で、堕胎に対してはもっとも厳しい態度を取っている。レイプで孕んだ子の堕胎は不可。出産が母の命に関わる場合のみ、堕胎を可としている。そのため、ペイリン氏の一番下の男の子は障害を持って生まれ、彼女の娘はもちろん子どもを産むし、父親と結婚する(らしい)。すばらしいことだ。でも、それだけの費用を賄えない人はどうすればいい? わたしは「プロ・チョイス」を支持します。

サラ・ペイリン氏はバリバリの福音派でプロ・ライフの教えを守りながら、娘に純潔の教育は施さなかったと見える。すごいキリスト教の教えだ。
で、マケインがベトナムで捕虜になっているとき、1番目の美人な奥さんは一生懸命働いて子どもを育てたけど、マケインが帰る前にひどい交通事故になって、なんども手術をしてかつての美しさも身長も失ってしまって、マケインは今の18歳下の奥さんに鞍替えして、離婚しないうちに付き合い始めた。これまたキリスト教徒の模範たる人物だ。


で、「プロ・ライフ」なら皮膚がん経験者で72歳のおじいちゃんが激務に耐えられないことも予想してくれ。


今のところアメリカ国民で民主党支持者が一番懸念しているのは「マケインが死んでペイリンが大統領になること」なんだから。