初めて犯人がわかってしまった。大半の人はわかると思う。おかげでかなり退屈。これを手放しに面白い!っていうのはかなり危険。探偵小説が成り立たなくなる。関口の症状が悪化しすぎ。

  • 「超少女へ」宮迫千鶴 ★★★★★

萩尾望都に関する章は、視点も面白く論旨もいうことなし。でも女性原理とか男性原理っていうカテゴライズに違和感。

なんじゃこりゃー!「イティハーサ」並の問題発言がごろごろ。「神様だって退屈して蛇を作ったのよ!」。「中性化」というキーワードが面白い。主人公よりも馬鳴(めみょう)というのび太出来杉を足してニヒルにしたよーなキャラにだんだん共感しはじめる不思議な漫画。終盤の「■肯定」に涙。難解なSFで再読に耐える。

オムニバス形式なのでいい作品もチラホラ。全体を支配する血縁話がつまらないのが致命的。主人公と小1の生意気なガキがしだいにどうでもよくなり、だんだん女好きの零に感情移入しはじめる不思議な漫画。番外編のラストが非常に良くしばし呆然。

一巻がいちばんよかった。主人公花鹿と四人の美少年の話。キャラが感情と思い込みで動きすぎ。あと血縁、「本当は凄い人なのに○○」多すぎ(いつものことだが)。「わずか21歳で中国の大財閥の総統なのにガキのお守り」とか、自称コリン星のお姫さまの小倉優子を思い出した。でも絵が綺麗。特にユージィンが。

こういう一見つまらなそうで地味な話を面白く書けちゃう山岸さんって凄い。山岸さんは熱心なファンがいる印象で取りつきにくく苦手だったけどやっぱり凄い人なんだと思った。

理解不能。めくるめく電波の世界へようこそ。さぁセロファンの花畑へ行きましょう。わかりたいけど考えて解ろうとしてわからないことは仕方がない。と吉本隆明も言っていた。主人公のホモフォビアは理解可能。男性の気持ちがご都合主義に感じたな。嫌いじゃないし凄いオーラをはなつ作品だ。でも知ったかはできないよね。

  • X‐MEN ☆☆☆☆☆

あぁ素晴らしきクソ映画。退屈な展開になんでもありなバトル。監督はジョジョとハンタでもよんでバトルの研究をしなおしなさい。レイ・パークががんばってたけど蛙。主人公が「こおりおに」のバリアのポーズで固まったとき爪を出したらなぜ脱出できたのかわからん。放射能なのになぜみんな無事なのかわからん。サイクロップスイアン・マッケランを攻撃しようとした時、横のテレパスババァが「まだよ!」と何度も止めるんだ。サイクロップスはついに我慢を切らして「もう待てない!」って目からレーザー発射するんだけど、主人公もろとも放射能発生装置をブッ壊すと思いきやイアン・マッケランのお尻にビーム!「なら早くやれよ…」と妹と突っ込んだ。2は面白いらしい。

X-MENの三倍どころか百倍は面白かった。日本版CFはつまらなそうなシーンをよりすぐって作ったようだ。おかげで全くノーチェックだった。雪山のスノボシーンは大画面で見たかったなぁ。アクションてんこもり。

ボロボロだった時にみて、もしかしたら私、生きていてもいいのかも…と思えた。ダメ人間で役立たずで虚栄心の塊みたいな私だけど、清く正しい方向に歩みだしたい気分になった。泣きすぎて顔が決壊。