無限の住人(1)〜(7) 尸良って凄いキャラ

無限の住人(4) (アフタヌーンKC)

無限の住人(4) (アフタヌーンKC)

すまん!これも途中までしか読んでないんですけど、しばらく続きは読めそうにないので。
「バトル描写が格好いい漫画」「殺陣がすごい」などの評価を読んで、是非是非読んで見たかった今作。結果、割合面白かったです。でも殺陣は何してるのか解りづらいかも。
主人公・卍(万次)が「不死身」というありきたりな設定なのですが、主人公よりも実力が勝る敵を相手にするため、いつも主人公がバラバラに切り刻まれる――という、ちょっと裏をかいたような漫画。卍は、もちろん剣の腕前が達者という設定ではあるのですが、それなりの強さ止まりで(笑)、自分でもそれを認めています。だからこそ、バトルの先が読めません。それが面白い。
少年漫画的なキャラ立ちは全くないんですが、人間臭く魅力的なキャラクターがてんこ盛り。私が一番好きなのは尸良(しら)さんという人なんだけど、この人は戦う時、まず敵の足をノコギリ刀で切り落として、そのあと少し痛めつけて殺すキチガイです。ああ素敵。
私は漫画/小説だと割とどんな残酷表現でも読めるタイプなのですが(映画は自宅で鑑賞すらムリ)、女にまで手を出す尸良の鬼畜ぶりにはさすがに「ウッ……」とひるみました。今まで漫画の中で、人がヒトにした行為の中でも群を抜く残酷さかもしれない(シグルイはもっと凄いと思うけど、未読)。でも、本来バトル物ってそうあるべきであると思う。健全な心を持ってバトルされても困る。そう思って、私は尸良擁護派です。
話の中心に流れる、卍の悪人千人斬り/凛の親の仇=逸刀流当主・天津斬り、というところにはあんまり魅力を感じないんですが、凛はリンで「仇討ちが本当に正しいのか?」って悩んでたりするので、嫌悪感は抱きません。むしろその本筋に付けた飾りが見たくて読んでるという、私にしては珍しいことです。
そんなに思いいれはないですが、是非最新刊まで追いつきたくなった7冊。